リアルフィクション6
終わりの時
「ねぇー、話に入って悪いんだけどー、俺ー、蘊紀を連れていきたくなっちゃったー。駄目ー?」
蘊紀は焦った。
「サン、何言ってんのっ!?」
サンは微笑みを浮かべた。
「大丈夫。俺、強いし。蘊紀を守れるからー。ここにいる二人より、絶対俺といた方がいいよー。」
蘊紀より先に、カイロがサンに言い返した。
「テメェなんかに蘊紀を守ってもらうより、俺と、ωが守った方が強いし、蘊紀が困ってんじゃねーか!!」
サンは冷たく言い返した。
「婚約者たった一人も守れなかったくせに、よく言えるよねー?」
カイロは驚き、聞き返した。
「なっ、なんで、お前が、その事知ってんだよ!?」
サンは目を細めて微笑んだ。
「えー?なんでって・・・俺が殺したからに決まってるだろぉー?」
カイロは目を見開いた。
「ふざけんな!!冗談言ってんじゃねぇよ!!」
サンは高笑いをあげた。
「く・・・くく、くははははははっー!!信じられないのー?俺さ、人獣(じんじゅう)もさっき二匹殺しちゃったんだよねぇー。知り合い?」
蘊紀は言った。
「アシュランと、ショウドさんの・・・事!?」
サンは言った。
「まぁ、そんな事はどうでもいいやー。ねぇー蘊紀、俺とついて来ないー??大丈夫ー。一人目みたいに殺さないからさー。」
蘊紀は強くこばんだ。
「絶対に・・・嫌。サン、そんな人だなんて思わなかった・・・。なんでカイロの婚約者を殺したの!?それに、アシュランと、ショウドさんも!!」
サンは言った。
「一人目はー、なんかー、気分的にムカついてたからでー、人獣(じんじゅう)はー、俺が一番嫌いな種族だからー。でも、蘊紀は好きだよー。」
蘊紀は言った。
「ひどい・・・。ひどすぎるよ!!でも私・・・サンを救ってあげたい。」
カイロは驚いた。
「蘊紀!?何言ってんだよ!?」
ωも言った。
「蘊紀まさか、お前、サンについていく気かっ!?」
蘊紀も言い返した。
「うん、そうだよ。私が、サンを救うの。今まで、ありがと。・・・ごめんなさい。」
サンは微笑んだ。
「蘊紀、ありがとー。でもさ・・・バカだよね。」
《ズブッ!!》
サンが言葉をはっした瞬間、蘊紀の腹に何かが突き刺さった。
ωは叫んだ。
「蘊紀―――――――――!!!!!」
蘊紀の腹に突き刺さったものは、刃が鋭いナイフだった。
サンは蘊紀に言った。
「蘊紀、本気で好きだったよ。でもね、愛しいから、殺したの。殺すほど、愛しかったから。誰にも、蘊紀は渡さない。これで蘊紀は誰にも奪えなくなった。永遠に、俺の、俺だけの蘊紀だよ。」
蘊紀はだんだん、目がかすれてきていた。
「う、うぅ、ひ、ひど・・・い・・・よ、サ・・・ン。」
「大丈夫。蘊紀。愛しているよ。永遠に、俺だけの蘊紀。」
ωは怒り狂ったかのようにサンに怒鳴りつけた。
「何すんだよお前――――――!!!!」
サンは言った。
「そんなに怒んなよ。俺さー、本気で蘊紀が好きなんだよね。だから、もう蘊紀は俺のもの。誰にも渡さないよ。」
カイロは言った。
「さぁ?どうだろうな?蘊紀は、本当にお前のものになったのかな?」
サンは戸惑い、蘊紀の方向を見ると蘊紀は何もなかったかのようにたっていた。
「なっ、なんで蘊紀、たっているんだ!?」
蘊紀は、微笑むと、サンにナイフを突き刺さした。
「サンのものになりたくなかったから、死んでないんだよ。」
サンは倒れて、息耐えた。
見ると、生きかえらせる薬、【ロストバ】があった。
そして、皆でそれを分けて、帰りました。
終わりー